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いよいよ旅も終盤。約1か月を過ごしたイベリア半島を後にし、飛行機で再びイタリアへ。ミラノに到着して、そのままベルガモに向かう。そこで、モロッコのヴォルビリス遺跡で知り会ったM氏に再会した。
ここまでつづけて読んできている人は気づいているかもしれないけれど、ポルトガルに着いてからというもの、必要なこと以外ほとんど人と話をしていなかった。2週間もそんな状態でいると、口が退化する。ましてや外国語なんて、ほんとに喋れなくなる。 駅に迎えに来てくれたM氏、1月ぶりの私を見て「髪型変えた?」と訊いてきたのを理解するのに時間がかかり、「伸びただけやで」と言いたいのにイタリア語が出てこず、あわわ、えーとえーと、とのっけからこんな調子。あとから考えれば、この人は英語も達者なので英語で補うこともできたのだが。 むしろ語学力というより、会話・コミュニケーション力が退化したみたいだ。ふだんから私は、思ったことをうまく言語化できないのだけれども、ここからの数日は極端だった。頭と口の間の神経細胞が死んでたんじゃなかろうか。 彼は、以前地元の会社に勤めていたときに、外国から来た顧客を連れてベルガモの町をよく案内していたそうで、本職ガイドかと思うほど手際良く町を回り、見所をスムーズに説明してくれた。残念ながら、カメラを持ってなかったので写真なしです。 丘の上にあるチッタ・アルタが旧市街で、主要な建物の集まる中世の街並が残っている。古い門などにはライオン像が彫られていて、昔ヴェネツィアの支配下にあったことを物語っている。そんな街をそぞろ歩く人の列が、日が暮れるにしたがって、みるみる増えてくる。 古い教会や劇場を利用して、あちこちで美術展や写真展が行われていて、どこも盛況。それらすべて入場無料だった。驚いたことに、市の博物館、美術館もみな無料だという。もちろん特別な企画展なんかは例外なのだろうけど。そこには、芸術文化は市民みんなで共有するものだという意識があって、接する機会を気軽に与えられていることで、さらに身近なものになっているようだった。 丘の北側の見晴し台から見える山並は、アルプスの端っこだろう。「あの山の裏辺りにもう一つ家があるんだ」とM氏が指差す。家といってももちろん親の。無職のこの人、今、生活の半分は山にこもっているとか。もう半分は、マンマのいる町の家の方にいて、ちょこちょこっと働いて気が向いたら旅をして、ってなんて気楽な。M氏いわく「ベルガモは働き者の町だから、この歳(37歳)で無職でいるといい顔されない」って、大概どこでもそうだと思うぞ。
by achici
| 2006-06-13 00:09
| 旅
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